「相続準備のフレームワーク」を活用して 相続の準備 をまとめます。
ヒト・モノ・情報・お金・思いの5つのカテゴリーごとに分類して、具体例を上げてみます。
「ヒト」の相続準備
遺言書を作成する
遺産の分け方や相続手続をスムーズに進められるよう遺言書を作成します。
遺言書は、自筆により作成する方法と公正証書で作成する方法があります。
遺言書を使った 相続の準備 で争族を避ける
遺言 (いごん? ゆいごん?)の効力
相続の準備 「遺言」にはどのようなものがあるのか?
「相続の準備」では「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」が一般的
公正証書遺言 は「相続の準備」の守りのベスト
養子縁組をする
法定相続人にならない人に相続をさせる方法の一つです。養子縁組のためには、所定の届出を行う必要があります。
養子縁組で法定相続人の数が増えることから、相続税が減額される可能性もあります。
「養子縁組」で出来る「相続の準備」
「養子縁組」の手続きをするには?
養子縁組は節税になる!?
相続人の廃除
相続人から相続する資格を剥奪することです。家庭裁判所に申立てを行うか、遺言により廃除を行うことができます。
自分で戸籍謄本を取得する
元気なうちに出生から現在までの戸籍謄本を一式で用意しておきます。
相続後はどこで出生しているのか、戸籍にどのような異動があったかは、ご自身でご用意されたほうがスムーズです。
同時に、家系図などを作成したりすることも準備になります。
大阪市の戸籍謄本 の取得の流れ(郵送編)
大阪市での戸籍謄本の取得の流れ(窓口請求編)
「モノ」の相続準備
今ある財産の把握をする
現預金口座や不動産について、リストを作成することで、相続される財産を整理することが準備になります。
身回りの財産を整理する
今となっては不要となっている物品などを整理します。
例えば不要となった家電製品、貴金属、美術品などの価値が出そうなものから、CDや書籍など、収集したもの興味がなくなったものなどは、御本人で整理されることをおすすめします。
契約の管理をする
現在の生命保険、賃貸借契約、借入金、などの契約について、内容を確認して共有することも準備になります。
そのタイミングで、不要な契約は解約手続き等も行っていきます。これも本人のほうが手続きが楽なものです。
住宅を考える
利便性の高い場所への引越、逆に、田舎への引っ越しなどを考えるとともに、相続後に自宅がどうなるかについて話し合いをすることが準備になります。
ペットの相続を考える
ペットはだれが相続するのか、ペットの世話をどうするのか、そのお金はどうするのか、ということについて考えてみましょう。
ペットの世話と併せて遺贈を行うなどの方法も検討することができます。
ペットの相続税評価 どうしたらいい?
ペットへの相続 の準備をしましょう
「情報」の相続準備
銀行口座などの情報をまとめる
どこの銀行に口座があるのか、ということから周りの方は知りません。口座の情報と判子の存在についてはまとめておいたほうが安心です。
同時に証券口座などの投資口座だけでなく、暗号通貨の情報なども近年では多くなってきています。
引き落とし・クレジットカードの支払リストをつくる
どの銀行口座から、どんなものがいつごろ落とされるのか、という引落情報とクレジットカードからどのようなものが課金されているのか、という支払いリストを作っておきます。相続発生後は銀行口座が凍結されてしまって引落もかかりません。そのため延滞ということにもなりかねません。
デジタル情報のパスワードを管理する
スマホのパスワード、メールやWebサービスのIDとパスワードを書き残しておくことは準備になります。具体的には当社で作成している「Myデジタルの鍵カード」のようなものが便利です。ただし、この鍵カードの管理が問題なので、預かりサービスなども活用することが必要かもしれません。
緊急連絡先を決定する
相続時でなくても、寝たきりになったなど、直接連絡が取れなくなった場合の連絡先(窓口)を確保しておきます。
友人などでお互いに何かあったときに連絡をつたえることができる人脈と窓口になる人を決めて、必要な方に共有しておきます。
相続準備メモ:自分の家族・親族
相続準備メモ:仕事関係者
相続準備メモ:友人について
相続準備メモ:地域の方について
「お金」の相続準備
相続税の試算をする
まずは相続税の課税がされるかどうか=相続税の申告が必要かどうかをチェックします。
その上で、節税対策や納税資金の確保などを検討することになります。
贈与による節税を考える
生前贈与により相続財産を圧縮することを検討します。
ただし、相続税の計算のときに贈与財産を戻し入れて計算する場合もあるので注意が必要です。
口約束の贈与は有効か?
贈与税と相続税 の関係
幼児への贈与 はできるのか?
生命保険などによる節税対策を考える
相続税がいくらかかるかによって、相続税の節税対策も変わってきます。
まずは、生命保険で圧縮できないか、自宅の相続で評価減ができないか、などを検討します。
生活資金について考える
相続までのご自身の生活資金について、どの程度の出入りがあるのか、今の財産で間に合うのか、などをまず考えます。
次に、相続後に遺される方は、どのような生活で、どの程度の出入りがあって、そのときの財産で間に合うのかも考えましょう。
「思い」の相続準備
終末への思いを書き出す
終末医療の考え方(看病・介護)や、病院日常生活(かかりつけ・病歴・薬)などをメモしてみます。
また、葬儀場・宗派・埋葬・永代供養なども気になることをメモします。
持ち物の処分方法を指示する
今は手放すことができないもの、というのは、皆、あると思います。
ただ、相続で遺された方にとっても、もっと手放し難い(わからない)ものになりえます。
手紙や手帳、写真、アルバムなどの処分方法については、どういう思いのものかということや処分方法については書き留めておいた方が遺される方のためになります。