リモートセンシングデータを活用した地籍調査とは?

相続ブログ

先日実家に封書が届きました。「リモセンデータによる地籍調査」についての説明会

 先日、実家に封書が届き、「これ何なんだろ?」と連絡がありました。
封書には「リモセンデータを活用した地籍調査」についての説明会と書かれていました。
所有する山林の一部が、リモセンデータ地籍調査の対象となるとのこと・・・
高齢である母は、横文字ばかりで意味不明・・・ちんぷんかんぷんです・・・
 私自身も何なのか、よく分からなかったので、すぐに調べました。

リモセンとは?

 リモセンとは「リモートセンシング」の略です。
広い意味では、「ものに触れずに計測する技術」のことで、最近では人口衛星や航空機等の発達により
それらが搭載している測定器(センサー)によって遠隔でもものを調べる技術として知られるようになりました。
「遠隔操作」「遠隔測定」「遠隔探査」。
 この技術により、環境に関する情報や地球の表面の微細な変化といった様々な情報を知ることができるようになりました。

航測法を用いた地積調査 現在の状況

 地積調査は現地において関係者が立会し境界を確認することを原則として実施してきましたが、高齢化や所有者等の不在、管理の低下に伴う農地や山林の荒廃、境界情報の亡失等により、原則である従来の手法による地籍調査がますます困難になっている地域が増えてきました。
また土地の所有者においても木々に覆われた場所や急斜面で危険な場所での現地立会は大きな負担となっています。
 そのため、特に山林における調査は、近年の測量技術の進展により航空写真・航空レーザ測量データ(リモセンデータ)等を活用した新手法が「航測法」として省令に位置づけられることとなりました
そして各地で徐々にではありますが、導入されています。

航測法を用いた地積調査の動き方

①地積調査の対象とする土地情報収集をする。

②現地の状況は航空レーザー測量や空中写真から得られる地形・植生・土地利用等の情報を解析し境界・境界木・境界を示す目標物を調査する。

③情報収集のために現地精通者等と共に現地確認し証言に基づく筆界情報まとめ・土地所有者が筆界を確認する上で参考情報をまとめる。

④様々な情報をもとに境界案及び地積調査票を作成。

⑤筆界案の確認は、集会所等において土地の所有者等の確認をもとに、地図・資料・3次元画像を用いて実施する。確認の際、土地の所有者から新しい情報が得られた場合は必要に応じて筆界案を修正する。

⑥筆界案について土地所有者から確認が得られれば、地積図原案・地積簿案を作成。

⑦土地の所有者が現地立会を希望する場合は現地調査を実施し、必要に応じて補足測量をする。

⑦作成した地積図・地積簿案は閲覧してもらい、必要に応じて修正し最終案作成する。

まとめ

今回は、実家に送付されてきた封書をもとに「リモートセンシングデータを活用した地籍調査」についてまとめました。

実際、田舎では山林の境界は木の生え方だったり、大きな石を置いていたりと曖昧なこともあります。また我が家も山林の裏側は他県にまたぐなど個別の測量は難しいことも多々あります。
 そのため山林などの広範囲な地籍調査には、活用できるものだと感じました。
今後も業者とは、やり取りがあると思いますが、昔の資料を見直し対応したいと思います。

 今回の件で、いつの間にか法律が変わり地積調査も大きく変わることを知りました。
特にご高齢な方だと封書が届くとびっくりし、わからないことや不安があると思います。

当事務所では、信頼できる専門家とも提携していますので、手続きについて不明な点がありましたら
お気軽にご連絡ください。

執筆:遠山 真由美(大阪市北区南森町)

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