WEB通帳の活用 が増加しています。銀行のデジタル化に伴い、紙通帳からWEB通帳(インターネット通帳)への切り替えを勧める銀行が増えてきました。キャンペーンを組んだり、キャッシュバックなどを実施している所もあります。今回はWEB通帳の活用ができる銀行、メリット・デメリット・相続の準備について紹介していきます。
WEB通帳の活用 ができる銀行
WEB通帳の活用ができる銀行は大きく分けて3つあります。
1.ネット銀行
実店舗がなく、インターネット上のみで取引が行える銀行です。
店舗がないため、振込やATMの手数料が安く預金金利がその分高めです。
- 楽天銀行・ソニー銀行・じぶん銀行など
2.銀行のインターネット専用の支店
金融機関の中でインターネット専用の支店を設けているもの。
各支店によって特典がついています。例えばスルガ銀行などです。
- ドリームダイレクト支店・・・利用額でジャンボ宝くじが送付される
- ANA支店・・・取引に応じてANAマイルが付与される
3.銀行のインターネットサービス
実店舗がありますが、お客様の利便性からインターネットサービスに切り替えするもの。
- 三井住友銀行など金融機関のWEB通帳
WEB通帳の活用メリットとデメリットとは?※
メリットには次のようなものがあります。
- ATMや窓口に並ばずいつでも残高や明細の確認・振込・振替ができる。
- 取引明細をダウンロード・確認でき通帳を何冊も管理しなくてもよい。
(銀行によりますが10年~30年の明細を確認可能) - 通帳の保管をしなくてよい為、盗難・紛失のリスクがない。
- 店舗がないためその分、手数料や金利の優遇を受ける場合がある
デメリットには次のようなものがあります。
- 閲覧可能期間を過ぎると取引履歴をみることができない。
(再発行手続きを依頼できるが、手数料や時間がかかる) - 紙通帳と併用ができない
- ログイン情報の紛失や紙通帳に戻す場合は店舗に行く必要がある
- 取引を示す書類・ハガキなどが残らないため
※銀行により異なります。
WEB通帳の活用時における相続の準備
WEB通帳の活用にあたっては注意点があります。それは、相続人がWEB通帳の存在を知らず、相続税の申告で相続財産から漏れてしまうことです。全ての取引は、ネット上にしか記録した通帳がありませんので、家族も通帳を目にしませんので、WEB通帳を解説した銀行との取引があったことを知らずにいると遺産から漏れてしまいます。
しかし、税務署は、調査にあたっては、取引がありそうな金融機関に取引履歴などを請求して確認しています。そのため、相続人が知らない口座が調査時に指摘されることも多くなってきています。
このようなことが起こらないように、少なくとも下記の3点のどれかでは準備していくことをお勧めします。
- 銀行口座の一覧表を作成し、どこの銀行と取引があるか整理しておく。
- 取引履歴をこまめにダウンロードもしくは紙で出力しておく。
- 遺言書を作成し、口座があることをしめす。
まとめ
現状、被相続人になる可能性の高い80代.90代の方については、まだそれほど多くはなっていませんが、WEB通帳の活用に移行している世代の方々の相続が10年・20年後に発生した場合、このような事例が多くなる可能性があります。
WEB通帳の活用メリットを最大限利用しながらも、しっかりとした相続準備を行いましょう。どのような形で記録しておくのがいいのかについてはケースバイケースですので、具体策についてお聞きになりたい方はご連絡いただければ対応いたします。
市川税理士事務所では、WEB通帳のような時代の変化にもしっかり対応しております。相続の準備のご相談や質問についてご希望の方は以下からお気軽にお知らせいただき、相続に強い税理士 の 相続の準備 ノウハウを是非活用してください。
執筆:税理士 市川欽一(大阪市北区南森町)
(制度は投稿時点のものになりますので、ご注意ください)
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