路線価 の発表(2022年分)

相続ブログ

2022年7月1日に国税庁サイト上で令和4年分の路線価等が公表されました。

財産評価基準書|国税庁
財産評価基準は、相続、遺贈又は贈与により取得した財産に係る相続税及び贈与税の財産を評価する場合に適用します。ただし、法令で別段の定めのあるもの及び別に通達するものについては、それによります。

全国で 路線価 が一番高いのはどこ?

令和4年分の路線価の最高額は、37年連続で東京都の中央区銀座5丁目 銀座中央通りで4,224万円/㎡でした。ただ前年度より1.1%下落し2年連続のマイナスです。

上昇率が一番大きかったのは、駅前の再開発により、千葉県中央区千葉駅前大通りで前年比より5.5%上昇しています。

都道府県別では、地方を中心に27県で下落しましたが、前年より13多い20都道府県で上昇しました。宅地需要のある北海道が、プラス4.0%で最も高く、ついで福岡3.6%、宮城2.9%上昇しています。

関西の 路線価 はどうなっているの?

大阪・京都の動向

大阪府の最高は引き続き大阪市北区角田町(御堂筋)で、1平方メートルあたり1,896万円です。(前年比4.0%のダウン)

逆に2年連続で全国最大の下落率を記録した大阪市のミナミ繁華街。巨大看板で有名なグリコサインがある大阪市中央区心斎橋筋2(戎橋ビル前)は10.6%下落し昨年のマイナス26.4%より下落幅が減少したもののコロナ禍の影響をもろに受け続けている状況です。

さて、インバウンドの需要が消えた観光地の中でも、大きく回復している都市があります。実は京都市です。前年は市内の全税務署で下落した最高路線価が今年は上昇もしくは横ばいになりました。最高地点は京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町の四条通り(みずほ銀行市場支店前)で価格は1平方メートル当たり673万円となりコロナが発生する令和2年度の水準まで戻りました。

関西空港が近くにあり、インバウンドに依存しすぎた大阪ミナミに比べて、京都市は国内観光でも人気の場所であり、市内ではマンション開発に力を入れているからだと思われます。

また、大阪湾岸エリア(大阪メトロ中央線弁天町駅周辺)も気になる動きが・・・大阪市港区弁天1丁目の中央大通は3.4%上昇し近畿の中で3番目の上昇率となりました。大阪メトロ中央線が2025年の万博会場へ伸びる予定のためアクセスの良さや便利さが影響したと思われます。

兵庫の動向

県内で最も路線価が高かったのは、神戸・三宮センター街(神戸市中央区三宮町1)です。1平方メートルあたり490万円(前年比5.8%減)です。県内で一番高いものの2年連続の下落となりました。

JR芦屋駅前(芦屋市船戸町)は5.7%上昇し近畿2府4県の中で最大の上昇率となっています。富裕層の購買力により住民が増え、テナントの入居需要が拡大しているためでしょう。

都心と地方の相続申告への影響

新型コロナウイルス感染症の影響から、テレワークの浸透など生活様式の変化で路線価が大幅に上昇した地点もあります。別荘地として知られる長野県白馬村の「村道和田野線」は全国の税務署別で最大の上昇率となりました。なんと前年比20.0%アップです。もともと路線価が低かったために、変動率の大幅な上昇につながったこともありますが、田舎だからといって土地が安い訳ではないと感じる上昇率です。

みなさんの財産に田舎の不動産がある場合は、路線価を確かめて頂くのがいいかもしれませんね。思いのほか高い財産価値となっているかもしれません。

執筆:遠山真由美(大阪市北区)

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